講演1 屋外暴露環境の違いによる塗膜の耐候劣化への影響
研 究 者 
○印発表者  
〇渡辺 真、金原友美、昼間健人
所  属 スガ試験機株式会社
概  要   

講演2 低コヒーレンスディジタルホログラフィを用いたボディパネル多層塗膜評価法
研 究 者 
○印発表者  
〇岡田和樹、横田正幸
所  属 島根大学
概  要   自動車など多くの工業製品には多層塗膜が施されており、特にメタリック塗装の場合には塗膜内のアルミフレーク配向やムラが塗装面の仕上がりに影響を及ぼす。本研究では低コヒーレンスディジタルホログラフィを用い、ベース層がメタリック塗装である数種類のボディパネルを測定した。
各サンプルのホログラム再生像から、塗膜表面の塗装欠陥を可視化した。さらに、アルミフレーク分布の評価を試み、塗装外観との関係性を検討した。

講演3 シャシ部品用高防錆粉体塗料の開発
研 究 者 
○印発表者  
〇柴野赳雄
所  属  日野自動車株式会社
概  要   車両寿命の長期化に伴い、シャシ部品の防錆品質向上に対する要望は高くなっている。今回、シャシ部品の高防錆性を目指して、シャシ用高防錆粉体塗料を開発した。粉体塗料の防錆性を上げる為、疎水性無機フィラーを添加し、塗膜の耐水性を向上した。
また、部品端部からの早期錆を抑制する為、粉体塗膜の溶融粘度を増加し、エッジカバリング性を改善した。その結果、一般面及び端部において、高防錆性を実現することができた。

講演4 雨筋汚染促進評価手法の研究 〜カーボン種と粒子径の影響〜
研 究 者 
○印発表者  
〇安原 誠、中岡豊人、北谷由梨
所  属  関西ペイント株式会社  
概  要   従来、汚染促進試験に用いられるカーボンとしては、特定のものが採用されている。これは、今年度規格化された汚染試験方法においても、同様である。
 そこで、なぜカーボンが付着して汚染跡として見えるようになるのかを追及するため、カーボン種、カーボン粒子径を変動し、検討した。その結果、カーボン粒子径が汚染状態と密接に関連することがわかった。このことについて発表する。

講演5 薄膜黒色プレコート鋼板の耐疵付性に与える微粒子 および耐食性に与えるカーボンブラックと防錆剤の影響
研 究 者 
○印発表者  
〇柴尾史生、植田浩平、東新邦彦、森下敦司
所  属  新日鐵住金株式会社
概  要   家電や建材等に使用されるプレコート鋼板は、プライマーコートとトップコートの2層を被覆したものが多く使用されている。近年、塗膜を1層に集約・薄膜化した安価プレコート鋼板が実用化されているが、プレス加工やハンドリングによる疵が課題となる場合がある。本報では薄膜プレコート鋼板の耐疵付き性向上を目的に、塗膜中に微粒子を添加し、その粒径が耐疵付性に及ぼす影響を調査した。

講演6 住空間におけるデザイントレンド調査
研 究 者 
○印発表者  
〇中塚美絵
所  属  日本ペイント・インダストリアルコーティングス株式会社
概  要   インテリアトレンドやライフスタイルの変化の把握を目的としてマンションモデルルームの調査を行った。住空間を構成する床・壁・天井等の建材や什器、インテリア小物等の色と質感、形状などを調査し、部屋ごとにその傾向をまとめた。さらに、過去の調査結果との経年変化を分析し、今後の流れを考察した。

講演7 自動車塗色における色差の感じ方に対するマルチアングル測色機器の活用
研 究 者 
○印発表者  
〇若井 宏平*1、中山 泰*2、 神澤 啓彰*2
所  属  株式会社クリイノ創研*1、ダイハツ工業株式会社*2
概  要   自動車外装色、特にメタリックやパールと称されているものは光輝材成分の影響により「見る方向で色が変わる」とされ、色差管理は難しいとされてきた。今回、定量的な色差管理を目指しマルチアングル測色計を活用し、評価者の複数方向からの斜め目視評価(いわゆるすかし見)を考慮の上、目視による色差違和感の判定を計測値を用いて定量的推定する手法に取組み得られた結果について報告する。

講演8 3D-VRシミュレータを用いた造船塗装技能者向けスプレー塗装研修の開発
研 究 者 
○印発表者
〇藤本修平、谷口智之
所  属  海上・港湾・航空技術研究所 
概  要   属人的な技能による部分が大きい造船工程の中でも、特に技能の解明が進んでいない職種が造船塗装であり、従来、従事者への技能教育は現場での見よう見まねにより行われてきた。そこで、塗装作業を3D-VRで再現するシミュレータを用い、初級技能者を対象とした研修を開発した。シミュレータの特長はガン操作の定量的評価や塗装結果の即時的な評価が可能な点であり、これらの利点により短時間での効果的な研修が可能となることが判った。

講演9 ローラー塗装時の塗料飛散量低減技術
研 究 者 
○印発表者  
〇小池謙太、石田 聡
所  属  日本ペイントホールディングス株式会社
概  要   ローラーで塗装する際の塗料飛散は制御すべき塗装作業性の一つである。昨年度は数種の塗料において曳糸性が低い、または第一法線応力差が高いと塗料飛散量が少なくなることを報告した。さらに検討をすすめたところ曳糸性、第一法線応力差だけを制御しても塗料飛散量を減少できない塗料があり、粘度、降伏値も制御すべきであることがわかった。

講演10 粘性液体の塗工過程における自発的空間パターン発生機構の解析
研 究 者 
○印発表者  
〇林田啓佑*1、伴野太祐*1、佐藤昇正*2、中村直生*2、前沢大介*2、正木仁*3、矢作彰一*4、黒田章裕*5、朝倉浩一*1
所  属  慶應義塾大学*1、パレエルモサ*2、東京工科大学*3、ニッコールグループ*4、黒田総合技研*5
概  要   粘性液体の固体基板上への塗工において、自発的に空間周期ストライプパターンが発生する機構を解析した。ブロック型アプリケーターの自重による塗工では、粘性で塗工速度と等速で侵入する境界層とその後にゆっくりと侵入するポテンシャルコア層の2層が形成されることが見出された。そして、このポテンシャルコア層においてヴィスコスフィンガリングが発生し、その痕跡が塗膜に形成されたパターンであることが認められた。

講演11 塗装ロボットでのティーチングプログラム簡易作成方法について
研 究 者 
○印発表者  
〇岩田裕大、加藤瑞樹
所  属  旭サナック株式会社
概  要   ロボット塗装の課題としては、被塗装物形状が異なる毎にティーチングプログラムを事前に作成しておく必要があり、ティーチング作業の習熟と生産ラインでのティーチング作業に時間が掛かることが挙げられる。当社がこの程開発したシステムは手吹き塗装の軌跡を記録させることで熟練の作業者の塗装機軌跡をそのまま活用することが可能な上、ティーチングプログラムを簡易に作成するものであり、その方法について紹介する。


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